こんにちは。
というお悩みにお答えします。
「現地駐在員がいない状況で、さすがに現地の状況がどうなっているか心配。」
「当初はこんなにコロナが長引くとは思っていなかったというのが本音で、そろそろ出張はいかないと…」
という方向けの記事となっています。
中国への出張は可能か?
現状中国へ渡航可能な人は以下です。
①外交、公務、礼遇、乗務員(C)ビザを所持する外国人
②2020年3月28日以降に発行された有効なビザを所持する外国人
③永久居留許可を所持する外国人
④中国の商務(工作)、私人事務及び家族訪問(団聚)の有効な居留許可を有する外国人
②を満たすようビザを取得すれば、中国への出張は可能です!
新型コロナウイルス感染拡大後の各国の対応は流動的なため予告なく変更になる場合があります。
新型コロナウィルスによる規制下での中国ビザの現状
これまでの経過も含め、現状で掴めている情報は以下です。
・中国側も入国制限開始直後は具体的な「査証(ビザ)発給要領が未確定」
・日本側も緊急事態宣言で「海外渡航の是非を検討」
・世界的な蔓延が進むにつれ「入国制限の拡大・長期化」
・中国国内では春節により外国人駐在者の一時帰国と「駐在者不足が長期化」
・その中で外国人責任者不在のもと徐々に操業を開始するが「多くの問題を抱える」
・「品質、生産管理、材料調達」など現地事情を考慮し「省単位で査証発給の許可判断」となる
結果的に中国ビザを発給するためには、
- 招聘元(訪問先)企業を通じ、所在地の省人民政府外事弁公室や省商務庁へ「招聘理由当明記の必要書類」を整えてもらう
- 渡航許可(招聘状発行)の申請をする
ことが確実にビザ申請をする上で最善の方法となっています。
中国ビザ取得までの流れと必要書類
招聘状を取得する際必要な書類
ビザ申請に際して中国側の当局に対して必要な書類は以下です。
- 外国人訪中申請書
- 営業許可証コピー
- 企業状況説明書
- 工商登記証のコピー
- 被招聘人のパスポートコピー
- 被招聘人の在籍証明
- 申請担当者の身分証明書コピー(要社印押印)
- 招聘者リスト
中国現地で書類を集めてもらい、記載すべき項目を埋めましょう。
中国渡航までの申請手続の流れ
- 申請者(日本)→招聘元(現地法人等):現地当局へ伺いの依頼
- 招聘元→招聘元管理監督官庁(省人民政府外弁・商務庁・公安局等):許可文書の発行依頼
- 招聘元管理監督官庁→招聘元:許可文書発行
- 招聘元→申請者:許可文書を転送
- 申請者→大使館(ビザセンター):ビザ申請可否伺い
- 大使館→申請者:ビザ申請許可
- 申請者→大使館:ビザ申請
- 大使館→申請者:ビザ発給
こんな流れを経てようやく中国への渡航、入国が可能となります。
②で発行依頼を受けてくれるかどうかが出張できるかどうかのキモです。
招聘状入手後の必要書類について(出張目的の場合)
招聘状が出れば以下の書類を準備しておきましょう。
- パスポート
- 証明写真
- 査証申請書
- 招聘状
- 招聘理由書
- その他必要な書類(大使館に個別に確認)
中国ビザ取得に関する注意点
中国側で招聘状を取得することにハードルがあるのは確かなのですが、
ビザの「発給権限はあくまで大使館・領事館」にある。
という立場を取っていますので、最終的に「ビザが発行されない」、「発行が遅くなる」という可能性は排除できません。
また、ビザ申請の取扱日についても注意が必要です。
日本にある各中国大使館・領事館は原則休館しており、ビザ申請対応のため、「週1日~3日間程度開館」しています。
ビザセンター開館日は以下となっています。
東京中国ビザセンター 毎週月・火・水(10:00-14:00)
大阪中国ビザセンター 毎週火・水・木(10:00-14:00)
名古屋中国ビザセンター 毎週火・木・金(10:00-14:00)
中国行き搭乗者のPCR検査について
現在は2020年11月27日付の在日本中国大使館発表の措置に基づき運用されています。
時系列とともに最新の情報についてもお伝えしていきますね。
PCR検査に関するルールの発表
中国民航局・海関総局公告
2020年7月21日付
◆中国に入国するすべての外国人に対し、搭乗時に有効や陰性証明並びに「健康状況声明書」を入手・所持すること
◆当広告内容の具体的な運用については各国の状況を考慮した上で各国駐在の中国大使館(領事館)から指示する
在日本中国大使館発表
2020年9月9日付
2020年9月25日搭乗分より
①日本から中国への直行便搭乗時
搭乗前3日以内に大使館(総領事館)の指定医療機関で発行されたPCR検査の陰性結果証明の原本とコピーを搭乗時に航空会社に提出
②日本から第三国(地域)を経由(乗継)で中国へ行く場合
搭乗前3日以内に大使館(総領事館)の指定医療機関で発行されたPCR検査の陰性結果証明を取得後、取得12時間以内に当「陰性証明」・「パスポートコピー」・「健康状況声明書」を管轄の大使館(総領事館)にメールで送付し、大使館(総領事館)承認済みの「健康状況声明書」を入手する。
「健康状況声明書」の有効期限内に中国入国をする。
2020年11月2日付
2020年11月8日搭乗分より
①日本から中国への直行便搭乗時
搭乗前2日以内に大使館(総領事館)の指定医療機関で受診したPCR検査とIgM抗体検査の陰性結果証明の原本とコピーを搭乗時に航空会社に提出
②日本から第三国(地域)を経由(乗継)で中国へ行く場合
日本出発時と経由(乗継)時で上記①の検査をそれぞれ受診することが原則。
また、同陰性結果証明を取得後、直ちに当「陰性証明」・「パスポートコピー」「健康状況声明書」を2回に分け管轄の大使館(総領事館)にメールで送付し大使館(総領事館)承認済みの「健康状況声明書」を入手する。
経由(乗継)地での当該地域管轄の中国大使館・総領事館に同「健康状況声明書」を以て再申請。
2020年11月27日付
2020年12月1日搭乗分より
①日本から中国への直行便搭乗時
搭乗前2日以内に大使館(総領事館)の指定医療機関で受診したPCR検査とIgM抗体検査の陰性結果証明を入手後、大使館指定サイトより必要情報と共にアップロードし、健康コートを入手し搭乗。
②日本から第三国(地域)を経由(乗継)で中国へ行く場合
当健康コードは利用不可
経由(乗継)での訪中は実質中止となりました。
健康コードの入手方法
ダブル陰性証明(PCR検査とIgM抗体検査の陰性結果証明)が取得できれば、健康コードを取得することになりました。
グリーン健康コードの取得方法についても解説します。
具体的にはダブル陰性証明の取得後直ちに以下専用サイトにアクセスしてください。
https://hrhk.cs.mfa.gov.cn/H5/
作業は以下です。
- アカウント登録
- 受診した検査機関を選択
- 健康状態を入力
- ダブル陰性証明をアップロード
- 中国駐日本大使館の確認完了後、グリーン健康コード取得
グリーン健康コードの取得には数十分~数時間を要します。
焦らず待ちましょう。
無事緑色の状態になれば健康コードの有効期限内に搭乗することになります。
フライト情報
無事ビザが取得できたら航空券を押さえますが、ビザの有効期限は最大3ヵ月です。
その短期間で少ない航空券を手配し現地で仕事をしないといけません。
実は日程的に一番タイトなのが航空券を押さえられるかどうかです。
現状の運航状況については以下です。
✔座席数は最大時の75%を上限
✔機内で陽性者が発生した場合の追跡を容易にするために顧客情報(電話番号)の確認を航空会社に課している
✔そのため航空チケットは、旅行会社を通じてより航空会社にて直接取得した方がスムーズという情報もあり
✔航空運賃は平常時の3倍程度高騰
中国への出張ならTrip.comでサクッと予約できます。
中国でのネット規制には以下のVPNを利用することをおすすめします。
コロナ規制下でも中国出張は可能
いかがでしたか?
本日はコロナによる海外渡航が制限される中での中国への出張についてお伝えしてきました。
まだまだ大変な状況ですが、ビジネス面での影響を考えると出張しないといけないケースもあるかと思います。
当記事が参考になれば幸いです。
これから赴任の方は以下の記事も役に立つかと。
ではここまでにします、いつもありがとうございます。
・中国への出張はできるの?
・ビザはどうやって取ればいいの?