【コロナウィルス関連】中国企業との取引条件について

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こんにちは、てつやです。

コロナ禍により、中国企業とのビジネスをする日系企業にとっては様々な影響がでてきています。

例えばこんな声を聴きます

「中国の協力工場が春節後本稼働していないことで必要な商品の確保ができない」

「物流が遅れたり止まっていることで日本へ安定的に輸入できない」

「中国の販売先が本格的に稼働しておらず、回収が遅延気味」

現在のコロナウィルスを取り巻くニュースを見ていると、不可抗力で決済が遅延していたり、安定供給ができないケースが出てくることがほとんどだと思います。

しかし、世界的な感染症拡大というビジネス上のリスクが顕在化した時期であるからこそ、改めて日本とビジネス上関係の深い中国をはじめとした海外企業との「契約」「発想の違い」の重要性を再確認する必要があるのではないでしょうか?

事例なども参考にしながら、今の中国ビジネスにおけるお悩みはコロナウィルスによる影響だけといえるのか確認してみてください。

日本企業の契約と外国企業の契約の違い

一般的な日本企業同士の契約のポイント

  • 何よりもお互いの信義則を重視
  • 取引方は「不義理はしないだろう」という信頼関係で成立
  • 契約書には「何か問題が起きた場合は当事者同士が誠意をもって話し合ってこれを解決する」などの一文が入っていることが多い

日本は素晴らしい国ですね。
何よりも信頼が商取引において重視されてきました。
その背景には、以下の点があります。

背景

  1. 単一民族
  2. 島国
  3. 同一言語
  4. 歴史感の共有が長い

長い時間をかけて形成されてきた空気感のようなものが日本での契約の根底にあります。

一般的な海外企業の契約のポイント

  • およそ考えられるすべてのトラブルについて予め契約書に記載
  • トラブルを未然に防ぐ、もしくは被害を最小限に抑えることを重視

日本とは根本的に考え方が違います。
その背景は以下です。

  1. 多民族国家
  2. 国家が地続きであり、文化、慣習などが混じりやすい
  3. 他言語
  4. 歴史感の共有が短い

歴史、言葉、習慣などバックグランドが大きく異なることから共有する空気感が少なく、 契約を行う際に曖昧で誤解を生む可能性を排除し、できる限り明確に内容を伝えようとします。

では、世界的に見ると稀少な商慣習を持っている日本の契約文化を海外企業に持ち込んでしまうとどうなるのでしょう?

ズバリ、簡単に契約を破られます。

契約を破る理由とその対策

海外の企業は、「約束を守る」より「経済合理性がある」ことを選択する傾向が高いからです

中国企業の例

ある日系企業は、商品を1,000元で購入する契約を中国の企業と締結しました。

ところが納入前に市場価格が高騰して2,000元になった場合、 売買契約書上の違約金(ペナルティ)が200元であれば、 中国企業は迷わず2,000元で販売できるところに販売してしまいます。

それは、違約金を払ってでも利益が出る方に販売した方がメリットがあるからです。

中国企業は取引が継続している間は、多少遅延しながらも支払をするのですが、次回以降の取引がなくなりそうという状況になってくると、支払をピタッと止めるケースが多々あります。

中国企業としては、「取引が継続している間は次回の注文のために多少支払っておこう」という考えがありますが、注文がないのであれば支払をする意味がなくなると考えてしまうのです。

中国企業にとっては、その支払分の資金を他の商売や投資に振り向ける方がよほどメリットがあるからです。

普段日本国内でビジネスをされる方からすると信じられない話に聞こえるかもしれませんが、経済合理性という観点からは、契約を破ってでも他社に販売したり、支払わなかったりする方が良いと言わざるを得ません。

ではどのように対策を立てるかについてご説明します。

対策

  • 契約書上で契約違反のペナルティを重くしておく
  • 中国人の発想(上記事例)を理解しておく
  • サプライヤーについては複数のルートを確保しておく

今日はここまでにします。いつもありがとうございます。

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