日銀ETF購入方針の変更で何が変わる?バリュー株を買いましょう

日銀ETF購入方針の変更で何が変わる?バリュー株を買いましょう 増やす

こんにちは、てつやです。

3/19の日銀政策決定会合で、ETF購入方針の変更がなされました。

✅本日お伝えすること

・日銀ETF購入方針の変更点
・購入方針変更による専門家の声
・購入方針変更でこれからどんな株を買ったらいいの?

結論から言うと日経平均連動型ではなくTOPIX連動型のETFしか今後日銀は買わなくなりますので、値がさグロース株で運用していた人は注意が必要です。

逆になかなか値上がりがなかったバリュー株での運用はありかもです。

まずは、今回の日銀のルール変更について解説していきますね。

日銀ETF購入方針の変更点

日銀ETF購入方針の変更点

3/19の日銀政策決定会合でのETF購入ルールの変更点は以下になります。

①年間買入めどを上限12兆円にし、「原則6兆円の年間買入」を削除

②買入対象を、TOPIX連動型ETFのみに修正。日経平均連動型ETFは購入対象から削除

①については事前の観測通りでさほどのサプライズ感もありませんでした。

年間12兆円まで購入できる余地を残すことで、大幅にマーケットが崩れても今後も日銀による買い支えはあるというスタンスは伝わりました。

一方でサプライズ感があったのは②ですね。実際、

発表当日、日経平均への指数貢献度が一番高いファーストリテイリングは、大引けで前日比5,910円のマイナスとなりました。

日経平均株価の下落424.70円のうち1社で212円も寄与したことになります。

日経平均型ETFとは

そのままですが、日経平均株価指数に連動するETFです。

株価平均型指数の特徴

・全株式の中から一部の銘柄を採用
・値がさ株(株価の大きな株)影響大
・大型株(時価総額の大きな株)影響小
・採用銘柄が適切かどうか疑問

例えば、日経平均であれば、ファーストリテイリングなどの値がさ株の影響を受けやすく、トヨタのような大型株の影響はあまり受けないです。

Point!・比較的シンプルに算出される
・株のボリュームを反映しないため、実体の景況感とは異なる指数がでることも

TOPIX型ETFとは

TOPIXの時価総額加重平均型指数に連動するETFとなります。

時価総額加重平均型指数の特徴

・市場の全銘柄を対象としている
・大型株の影響大
・多くの銘柄が値下がりしても、大型株が上がると指数が上がることも

TOPIXであれば、東証一部に上場する国内の普通株の全銘柄(約2,130社)を採用しています。

トヨタのような時価総額の大きな株の影響を受けやすいことが特徴となります。

2つの詳しい違いを知りたい方は以下の記事もどうぞ↓

株価平均型指数と時価総額加重平均型指数どちらが世界の主流?

株価平均型指数と時価総額加重平均型指数どちらが世界の主流?

日銀ETF購入方針変更による専門家の声

日銀ETF購入方針変更による専門家の声

市場関係者からは肯定的な意見が多いようです。

(国内証券)

「浮動株比率が少ないファーストリテが上昇すれば日経平均も連れ高となるなど、市場のゆがみが指摘されてきた。そのゆがみが是正されるという面ではポジティブ。短期筋による日経先物の投機的な売買も減るのではないか」

(東海東京調査センター・シニアストラテジスト・中村貴司氏)

「一部の指数寄与度が高い銘柄に市場が翻弄(ほんろう)される場面が多かったことを踏まえれば、適正な購入法に変更したと言えそうだ。日銀は株式市場をよく観察し、相場の本質を理解していることを示したとみることができる」

(SMBC信託銀行の佐溝将司シニアマーケットアナリスト)

日経平均は一部銘柄に偏る問題点が前から指摘されており「日銀が買うことによりゆがみを大きくしていた」と指摘。その上で「今の水準であれば気にする必要はなく、TOPIXのほうが市場に合った買い入れ割合になる」

生活環境や、物価水準を見ても決して景気がいいとは言えない中、何故か株価は上がっていますよね。

そんな株価の是正には繋がりそうです。

日銀ETF購入方針変更でこれからどんな株を買ったらいいの?

日銀ETF購入方針変更でこれからどんな株を買ったらいいの?

今回の日銀のETF買付ルールの変更で、これからどんな株を買ったらいいのかお伝えしていきます。

これからは、値がさのグロース株ではなく、バリュー株にチャンスがありそうです。

【グロース株とは】

✔成長株

✔企業の売上や利益の成長率が高い銘柄

✔一般に投資家の人気が高い

✔PERを重視

✔デジタル、脱炭素、EV、FA分野など

【バリュー株とは】

✔割安株

✔現時点の株価が本来的な企業価値に比べて低いと考えられる銘柄

✔一般的に投資家の人気が低い

✔PBRを重視

✔小売、輸送用機器、銀行セクターなど

これまでの日銀のETF購入政策の下支え要因もあり、値がさのグロース株は大きく買われてきました。

その結果、日経平均株価は実体と大きく乖離した値をつけていました。

上記、ファーストリテイリングにしてもそうですし、例えばキーエンスのPBR7.69倍、PER75.1倍(1/22時点)など買われすぎですよね。

PBR、PERについて知りたい方は以下もどうぞ。

20代30代40代貯蓄額(金融資産なし)

【株式投資】銘柄探すのに必要な財務指標4つ

「割高になっているけど、日銀が買ってくれる(はず)だからどんどん上がる。」

その是正策として今回のTOPIX型のETFが買われるという修正が入った点については良かったと思います。

当面、バリュー株が物色されるのではないでしょうか。

楽天スーパースクリーナーで以下の条件でスクリーニングしてみました。

東証1部
PBR1倍以下
PER15倍以下
セクター:小売、輸送機器、金融
コンセンサス;中立以上
ボリンジャーバンド:ー2σ~2σ

結果はこちら。(2021年3月19日時点)

コンセンサスPBR(倍)PER(倍)ボリンジャーバンド
(2730)エディオン3.00.748.871.79
(3050)DCM HLDG4.00.787.831.81
(7189)西日本フィナンシャルHLDG3.50.256.881.95
(7250)太平洋工業3.60.8714.351.75
(8303)新生銀行3.40.4912.191.36
(9948)アークス3.00.9712.071.62
てつや
ぼくもウォッチしてみます。時価総額でもスクリーニングしてみても良いかもしれませんね。
当該内容において当方は一切責任を負いません。
投資判断は自己責任でお願いいたします。

まとめ

まとめ

いかがでしたか?

2021年3月19日の日銀政策決定会合で、ETF購入ルールの変更となりました。

あなたの日本株ポートフォリオの見直しのタイミングかもしれませんね。

では本日はここまでにします、いつもありがとうございます。