中国湖北省武漢市で発見された新型コロナウィルスは依然として中国および複数の国、地域で急激に増加しています。今日は、中国に現地法人のある企業や帯同家族の動向と今すべきことについて書いていきたいと思います。
各国の感染状況
中国国家衛生健康管理委員会(衛生当局)の発表によると、2020年2月12日時点での中国内の感染者は累計で44,653人でした。このうち1,113人が死亡し、8,204人が重症とされています。
その他の国では日本は感染者247人と昨日から83人も増えとうとうご高齢の方の死者も出てしまいました。(2/13、19時時点)
感染者数は続いて、シンガポール47人、タイ33人、韓国28人となりフィリピンでは2月2日に1人の死者が出たことが発表されています。
(疑問)
なんでこんなに日本の感染者多い?
水際対策ザルすぎない?
インバウンド観光客はタイの方が多いんです
というのはおいといて、
中国においては感染数が引き続き急激に増加しており、今後さらに増加する可能性も指摘されています。
中国当局の発表によると、以下の特に感染者が多い省、直轄市から拡大していっているようです。
昨日12日外務省から「中国における新型コロナウイルスに関する注意喚起」が出された時は浙江省の感染者が多いとのことでしたが、日本の情報も疑わしいものです。
日系現地企業、駐在員・帯同家族の対応状況
現地企業の動向
中国政府は感染発生後、春節明けの企業に対して湖北省は2月13日まで事業停止、北京、上海、広東省、浙江省、江蘇省、山東省など複数の省に2月9日まで原則出勤を控えるよう通知を出しています。
また、ウィルスの拡大防止のため移動制限などを発表していますが、13日を過ぎた今、どのような状況かは気になるところです。
中国国内の多くの地域では10日より業務再開となっているものの、日系企業も製造業を中心に物流面で調達がままならない、春節後帰省した従業員の戻りが地方政府の指示で遅れたり、不足している、再開企業に衛生当局が厳しい指導を求めてきて操業許可がおりないという事態が発生しているようです。
(現地駐在の方へのヒアリングより)
現地の企業も再開はしているものの開店休業状態も多く聞かれ、本格的な稼働は当面目途がたっていない状況かと思います。
駐在員・帯同家族の動向
外務省によると中国にある日系企業の拠点数は32,000拠点を超えており、現地で勤務する駐在員、その帯同家族の方々が心配です。
既に多くの企業が1月下旬頃から帰国指示を出していると言われていましたが、実際2月12日までは外務省の「海外安全情報」などの指示が明確には出ていなかったため、企業も判断根拠が乏しく、現地の駐在員に委ねている部分も多かったのではないかと感じています。
春節前後で日本に一旦帰国したものの、10日から業務再開するため、また中国に戻られた方はたくさんいらっしゃるのではないかと、、
(疑問)
外務省からの注意喚起情報出すの遅すぎない?
今さら出されても、航空便も少ないし、もし飛行機取れても中国の経由地が湖北省近郊であれば、隔離されてしまう可能性すらあると思います。
帯同のご家族については、お子さんのいらっしゃる方は、上海をはじめ広州の日本人学校開始は3月1日からとするなど春節中の段階から通知等が出ていた関係もあってか、帰国指示がでているケースも多いようです。
ただ、帰国後も毎日の検温と健康状態の報告や、14日間の在宅待機を指示されることもあり不安の多い日々を過ごされていることかと思います。
今私たちが日本にいてすべきこと
- こんな時だからこそ、国は水際対策を国民全体に周知徹底をし、粛々と実行していくべきです
同時に現地から帰国される方のケアと説明(風評リスクや、居住リスクなどが想定される)をしっかり行うべきです - こんな時だからこそ、日系企業の親会社は直接雇用する従業員等に対して、安全配慮義務を負っていることを認識し、肉体的・精神的な負担軽減に注力すべきです
同時に現地のオペレーションを復旧させるための支援を行うべきです - こんな時だからこそ、我々自身は新型コロナウィルスがどういった症状なのかを理解し、取り得る予防策を徹底して取るべきです
- こんな時だからこそ、新種、未知の感染症に対して不安や、生活上の不便など負担を感じている国、人々に対しての配慮や、お互い思いやりの心を持つべきです
不安になることも多い日々がまだまだ続きそうですが、皆で乗り越えていきたいですね。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。